「犬をもう1匹迎えたら、もっと楽しくなる」
「仲良く遊んでくれるはず」
多頭飼いを考えたとき、そんなイメージを持ちませんか?
でも実際は、思っているよりはるかに大変で、先住犬が体調を崩してしまうこともあります。
私も多頭飼いに憧れを持ち、2頭目を迎えたとき、正直「失敗だったかもしれない…」と絶望しかけました。
今回は、私が3匹のチワワ(胡桃・杏・柚餅子)を迎えることになった経緯や、多頭飼いのリアルについて書いていきます。
マヤノ「多頭飼いって実際どうなの?」
迎える前には想像していなかった、多頭飼いの大変さについて書いています。
これから多頭飼いを考えている方の参考になれば嬉しいです。
胡桃が1匹だった頃。「もう1匹」という選択肢
最初に迎えたのは、ロングコートチワワの女の子、胡桃(くるみ)。


とにかく可愛くて、存在が生活の中心でした。
一緒に過ごす時間は幸せで満たされていたけれど、ふとしたときに思うことがありました。



ひとりで寂しくないのかな?
もう1匹いたら、胡桃も楽しいのかな?
多頭飼いにあこがれもあるし…。
でも、迎えた子と仲良くできなかったら…?
そんな葛藤を繰り返しながら、「もう1匹迎えたらどうだろう」という気持ちが少しずつ大きくなっていきました。
杏を迎えて知った現実。胡桃の苦悩
そうして迎えたのが、スムースコートチワワの女の子、杏(あんず)。
胡桃に顔が似ていて可愛い子でした。


当時、胡桃は1歳。杏は子犬で2ヶ月で迎えました。
これで胡桃も寂しくないはず。
そう思っていたのですが、現実はまったく違いました。
胡桃にとって杏は、「仲間」ではなく「侵入者」。
今まで自分だけのものだった空間、時間、愛情。
そこに突然もう1匹が入ってきたことで、すべてが変わってしまいました。
初めこそ少し興味は持っていたものの、杏に向けられる家族の愛情を感じ取っていたのか、胡桃の様子は明らかに変わっていきました。
名前を呼んでも来なくなり、目も合わせてくれない。いつもいた場所にもいなくなり、どこか元気がない。
はつらつとしていた表情が消え、まるで一気に老け込んでしまったような姿に。
家族やいとこにも「なんだか老けたね…」と言われるほどで、見ていて胸が苦しくなりました。
ご飯も食べなくなり、ついには重度の胃腸炎と診断されるまでに…。
正直、かなりショックでした。
胡桃のためと思ってした選択が、逆に胡桃を苦しめてしまった。
胡桃にも杏にも申し訳なくて、その現実に、ただただ戸惑いました。
胡桃と杏と、私の攻防
そこからは試行錯誤の連続でした。
まずは、とにかく胃腸炎を治さなくてはいけません。
狭い家のため、どうしても2匹の距離が取れず、
苦渋の決断として、隣に住んでいるいとこに少しの間、杏を預かってもらうことに。
それくらい、胡桃の状態は深刻でした。
ご飯を全く食べない胡桃。
ペースト状にしたご飯も受け付けてくれず、必死になんとか食べさせる毎日。
「食べてくれない」って、こんなに不安で苦しいんだと初めて知りました。
そして数日が立ち、少しずつ、元気を取り戻してきた胡桃。
だけど、いずれ杏を受け入れてもらわないといけません。
胡桃の様子を見ながら、毎日少しずつ会わせて、お互いの存在を認識させていきました。
杏を預けて3週間ほど経った頃、
胡桃の体調も回復し、杏のことも少しずつ受け入れる様子を見せてくれたため、再び一緒に暮らすことに。


杏が戻ってきてから、とにかく意識したのは「なにがなんでも胡桃を優先すること」。
先に声をかけるのも、撫でるのも、ご飯も、すべて胡桃を先に。
杏のことももちろん可愛い。
でも、それ以上に胡桃の安心を守ることを優先しました。
2匹の距離も無理に縮めようとはせず、それぞれのペースに任せるように。
それでも、すぐに関係が良くなるわけではありません。
杏を可愛がると胡桃が嫉妬して空気がピリつき、気を遣う日々。
また、杏は胡桃に遊んでほしくて無邪気にちょっかいを出しますが、それが胡桃にとってはストレス。
遊んでもらえない杏を見て、
「このまま一生、お互いを受け入れられなかったらどうしよう」
そんな不安を抱えながら過ごしていました。
ただ、ここで一つ失敗談。
胡桃を優先することを意識しすぎて、私に対する杏と柚餅子の態度がよそよそしくなってしまいました…。
杏や柚餅子が「お母ちゃんは、胡桃が一番可愛いんでしょ」と感じているような距離感に。実際、体調が悪いときに私じゃなくて家族の方へ行ってしまったり、どこか一歩引いたような様子を見せることがあり…。
あ、やってしまったな…って思いました。
先住犬を大切にすることはもちろん大事。
でも、それと同じくらい、他の子との関係もちゃんと見ないといけないんだなって。
それからは、胡桃を優先しつつもなるべく平等に接するように意識しました。
目を見て名前をよく呼んで、それぞれを思いっきり可愛がる。そして褒める。
そうしているうちに、少しずつ心を開いてくれるようになりました。
柚餅子の登場で変わった関係
相変わらず、杏は胡桃に遊んでほしくて仕方がない様子。
胡桃は迷惑そうにする毎日。
お互いストレスが溜まっているように見えました。
そんなとき、ふとよぎったのが「3匹目」という選択。
杏の遊び相手として、もう1匹いたらどうだろうか。
そんなタイミングで、ペットショップで柚餅子と出会いました。
半ば勢いのような形で迎えることになった3匹目、柚餅子(ゆべし)。
スムースチワワの男の子です。


胡桃と杏が一緒に暮らし始めてから5ヶ月。
そこに子犬で2ヶ月の柚餅子が登場。
今思うとかなり思い切った決断でしたが、結果的に、この子の存在が大きな転機に。
柚餅子が来てからは、本当に空気が変わりました。
ちょこちょこと走り回る小さな柚餅子を、姉2人が追いかける日々。
特に杏は柚餅子に興味津々で、そばを離れず、ちょっかいを出しながら相手をしてくれていました。


その様子を見て、胡桃はどこかホッとしたような表情を見せていたのが印象的です。
杏の興味の対象が自分から柚餅子に移ったことで、胡桃の負担も少し軽くなったのかもしれません。
胡桃もまた、柚餅子のことを少し可愛いと思っているような様子もあり、やっぱり異性同士の方がうまくいきやすいのかも、と感じました。
3匹になって見えてきた関係の変化


現在も、姉2匹は完全にベッタリ仲良しというわけではありません。
胡桃は嫉妬心が強く、柚餅子には怒らないのに、杏には厳しく当たることもあります。
女の子同士の相性は、やはり難しいと感じます。
そんな中でも、杏にも少しずつ変化が見られるようになりました。
胡桃に怒られると、「またか…」というようにじっと耐えて、胡桃が落ち着くのを待つ。
そして、胡桃が離れた瞬間に、杏パンチが炸裂。
「やるじゃん…」ってちょっと笑いました。
やられっぱなしではなく、しっかりと胡桃の攻略法を身につけています。
また、3匹で過ごすようになってから、少し面白い変化もありました。
胡桃が柚餅子を怒っていると、杏が間に入って止める。
逆に、杏が柚餅子に怒っていると、今度は胡桃が止めに入る。
お互いに助け合うような場面が増えてきて、「あ、ちゃんと群れになってるんだな」と感じる瞬間でした。


今では3匹一緒が当たり前になってきて、同じ空間で過ごしていることが多いです。
- 胡桃はマイペースで落ち着いたお姉ちゃん(嫉妬心だいぶ強め)
- 杏は空気を読みながら立ち回りできる賢い次女
- 柚餅子は自由で場をかき回すムードメーカー
3匹だかららこそのバランス。
最初に思い描いていた「いつも一緒に遊ぶ仲良し兄弟」とは少し違うけれど、これはこれでちゃんと“うまくいっている形”だと思っています。
犬の多頭飼いはうまくいく?私の結論
結論として、多頭飼いがうまくいくかどうかは、先住犬の性格によるところが大きいと感じました。
ただ、それだけではなく、迎え方や接し方、環境によっても関係性は大きく変わります。
実際に我が家でも、うまくいかなかった時期もあれば、関係が変わったタイミングもありました。
最初からうまくいくことは少なく、試行錯誤しながら、その子たちなりの距離感を作っていくものなんだと思います。
必ず仲良くなるとは限りません。
先住犬に可哀想な思いをさせてしまう可能性は大いにあります。
でも、
- 先住犬をしっかり優先すること
- 無理に距離を縮めようとしないこと
- それぞれの性格を受け入れること
- 焦らない事
こうした積み重ねで、少しずつ関係は変わっていきます。
そして気づいたのは、「仲良し=正解」ではないということ。
ケンカをしない、同じ空間で穏やかに過ごせる。
それも立派な“うまくいっている形”です。
多頭飼いは、不安も大きいと思います。
でもその不安も含めて、その子たちと向き合っていけるかどうか。
それが一番大切なんじゃないかな、と思っています。
✔ まとめ
・多頭飼いはすぐ仲良くなるとは限らない
・先住犬のストレスは想像以上
・無理に距離を縮めないことが大切
・仲良しじゃなくても“うまくいっている形”はある
多頭飼いには、ある程度の覚悟が必要です。
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、実際に経験してみて、それくらい向き合うことが多いと感じました。
でもその分、3匹それぞれの個性に囲まれる毎日は、1匹のときとはまた違った楽しさがあります。
ですが、正直、今でも胡桃に対してちょっと胸が痛くなるときはあります。
もし1匹だったら、もっと穏やかに過ごせて幸せだったのかな、と考えてしまったり…。
結果として、胡桃の犬生を振り回してしまったのかもしれません。
それでも、私が選んだこの暮らしの中で、胡桃・杏・柚餅子の3匹を、できる限り幸せにしてあげたい。
そう思うようになってから、暮らし方そのものを見直すようになりました。
その答えのひとつが、今の家です。
「犬にとって暮らしやすい家って、実際どんな家なんだろう?」
3チワとの暮らしを考えて選んだ、我が家の平屋暮らしについてはこちらにまとめています。











